2023夏アニメランキング！物語やキャラ思考が【破綻してない】今期のおすすめ作品

「2023夏アニメで面白い作品はどれ？」
「【推しの子】に続く人気作はある？」

2023年の夏アニメは、【推しの子】ほど初速が凄まじいアニメはありません。

ただし、【推しの子】は第1話（82分）で視聴者を一気に物語へ引き込んだ後、第2話（25分）で物語のテーマが変わって再スタートを切るため、第2話～最終第11話までは小さな感動しか味わえません（※第1話が凄すぎる＆物語途中で終わるため、良さを出し切れていない）。

初速が弱い2023夏アニメも、第1話～第3話（合計72分）で物語へ引き込んで、第4話以降で小さな感動を積み重ねてくれると期待できる作品があるため、本記事で紹介させていただきます。

ストーリーやキャラの思考・行動が破綻していない作品を中心に紹介するので、どのアニメを見ようか迷っている方はぜひ参考にしてください。

2023夏アニメおすすめランキング

2023夏季のおすすめアニメをランキング形式で紹介します。

• 物語やキャラの思考・行動が破綻していない作品ほど上位
• 第1～4話の講評（ネタバレ）含む ※可能な限りネタバレを避けます

「新作アニメ」と「続編アニメ」に分けて紹介するので、ぜひチェックしてください。

わたしの幸せな結婚（新作アニメのランキング第1位）

物語やキャラの思考・行動に破綻が一切ない！

人生のどん底から物語がスタートして、さらにどん底に突き落とされながらも少しずつ少しずつ幸せを手にしていくシンデレラ・ストーリー！

【公式のあらすじ】
舞台となるのは、日本古来の美意識と西洋文明の流行が織りなすロマンの香り高い明治大正を思わせる架空の時代。
義母たちから虐げられて育った少女・美世が、孤高のエリート軍人・清霞と出会い、ぎこちないながらも、互いを信じ、慈しみ合いながら、生きることのよろこびを知っていく――政略結婚から始まる和風シンデレラ・ストーリーだ。

【非公式の物語の見どころ】
心象描写がどこまでも丁寧。小さな幸せを手にする過程でつきまとう困難や葛藤に説得力があり、主人公を応援したくなる。その主人公の数少ない味方となる旦那様が圧倒的に美しく、強く、優しくて、二人の幸せを願わずにはいられない。

【物語の初速】
人生のどん底から物語がスタートし、さらに落ちていくため感情はマイナス方向に揺さぶられる。ただし、描写が丁寧で伏線もきちんと張られているため、理解できる不幸。『創作物語だから必ず幸せになれる』という先入観の影響もあるが、あまりの不幸で見ていて嫌悪感が生まれることはない。

第2話で旦那様と出会ってからもさらに落ちていくが、最後に幸せを1つだけ掴む。そこからは幸せと不幸が繰り返されるが、幸せに向けて1歩下がりながらも2歩進んでいく。主人公の努力と、旦那様の愛情によって。

【おすすめの人】
・繊細な心象描写の物語を楽しみたい人
・シンデレラストーリーが好きな人
・幸せを掴みたい人

確実におすすめといえる人は上記2ケースですが、「異能バトル」「這い上がり要素」「ざまぁ要素」もあるため、女性だけでなく男性にもおすすめです。

「異能バトル」
アニメ5話時点では異能バトルはおまけ程度ですが、いずれ覚醒する予感がします。ただし、「幸せ」が主題であるため、例え覚醒したとしても、それは戦うためではなく幸せになるための試練として描かれるはずです。

「這い上がり要素」
シンデレラとして旦那様に救われるだけでなく、主人公自らの力で困難に立ち向かうきっかけが必ずやってくる。そんな期待を抱かせてくれる物語です（放送話数内でたどり着けるかは不明）。

「ざまぁ要素」
主人公が幸せになればなるほど、主人公の不幸を望んでいた人たちが勝手に落ちていく。あくまでも「勝手に」であるためイヤらしさがない。でもちょっといい気味と頭の隅で考えてしまうかもしれない。

総じて、幸せを感じたい人におすすめの物語。
完成度の高さは夏アニメで一番です。

Helck（新作アニメのランキング第2位）

キャラの思考・行動に破綻がなく、物語の展開が読めるようで読めない！

キャラ同士の掛け合いが面白く、クスリと笑えるシーンが尽きない。それでいて、コメディ作品かと思いきや、敵（人間）が魔族を本気で滅ぼそうと企んでいる不穏な雰囲気が序盤から感じられる。

【公式のあらすじ】
一人の勇者の手によって魔王が倒され、 新魔王の座をかけた競技会が 開かれることとなった。
大会責任者の帝国四天王ヴァミリオは、 敵であるはずの人間の勇者 ヘルクの参加に激怒する。
決勝戦を前に魔王ウルムの城が 陥落した一報を受け、ヴァミリオはヘルクを含む 決勝に残った選手たちと共に ウルム城奪還へと旅立った。
笑顔で「人間を滅ぼそう」と語るヘルク。
果たしてその言葉は本心か？ 笑顔に隠された真実とは……

【非公式の物語の見どころ】
帝国四天王ヴァミリオは勇者ヘルクを魔王にしまいと、部下と協力してあの手この手で妨害を試みる。その妨害が理にかなっているようでいないようで、やはり理にかなっている。要するに、視聴者の思考（解釈）を思いもよらない方向に誘導してくるため、感心と笑心が繰り返される。キャラの掛け合いが面白い。

コメディがメインだが、ふざけている場面はほとんどなく、物事に新たな視点を与えることによって視聴者を楽しませてくれる（勇者が魔王になって人間を滅ぼそうとしている点もそう。しかも本気っぽい）。

【物語の初速】
序盤から帝国四天王ヴァミリオと部下の掛け合いが面白い。クスリと笑えるシーンの連続。掛け合いで滑っているシーンがない。帝国四天王ヴァミリオは戦闘でも手を抜かない。

ただし、勇者ヘルクの心の内が序盤で明かされず、会話の中心におらず、感情の変化も乏しいため、序盤では勇者の魅力を感じない。物語の先が読めないという点では役立っているが、味方になった後に魅力を感じるようになるかは未知数。

序盤は帝国四天王ヴァミリオが中心にいるため、キャラ同士の高度で浅はかな掛け合いが好きな人は第1話から引き込まれるはずです。

【おすすめの人】
・シチュエーションコメディを楽しみたい人
・キャラの思考や行動に破綻がない物語を楽しみたい人

たまに部下が、勇者への妨害行為として最善とは思えない行動を取るときもありますが、いずれも一利ある行動のため強くツッコムには至りません。

物語のテンポが良いため、掛け合いの流れに一度乗れば面白い時間が続きます。

ゾン100～ゾンビになるまでにしたい100のこと～（新作アニメのランキング第3位）

ギャグ全振りアニメかと思いきや、まさかのヒューマンドラマ作品！

構成要素の大部分がヒューマンドラマで、わずかにあるギャグ要素も全力で生きるため。
泣けるかどうかは別の話ですが、真面目な物語が好きな人にとっては今期のダークフォース。

【公式のあらすじ】
⼊社3年⽬のブラック企業で⾝も⼼もすり減らす天道輝、24歳。
憧れの経理・鳳さんへの恋もままならず、絶望的な毎⽇を繰り返す中…
ある⽇突然、街でゾンビ・パンデミックが発⽣！
⼤量のゾンビに追われるアキラは、絶体絶命の中「⼈⽣を変える⾔葉」を閃く。

それは……

「今⽇から会社に⾏かなくてもいいんじゃね？」
告⽩、合コン、⽇本⼀周……!?
ブラック企業から解放され、復活したアキラの「ゾンビになるまでにしたい100のこと」が、いま始まる―――！！

【非公式の物語の見どころ】
あらすじからはギャグ全振りの印象しか受けませんが、どのキャラも一切ふざけません（生きるためにふざけることはある）。しかもどんどん死んでいきます。ゾンビになるまでにしたい100のことを全力で叶えていくヒューマンドラマ。

ただし、ギャグ全振りを期待した人を真っ向から裏切る作品だともいえます。特に序盤はブラック企業で働く様子が丁寧に描かれるため、「いつになったら物語が始まるの？」と視聴を止めてしまう可能性があります。

しかし、ヒューマンドラマと知っていれば、丁寧な描写は納得でき、ゾンビ溢れる世界で100のことを全力で叶えようとする姿には共感を覚えます。

あくまでも自分の願いを叶えていく物語なので主人公はヒーローではないものの、アニメの描き方が上手いので爽快感も少しだけ得られるかもしれません。助けたい人もきちんと助けていきます（ただし、いつ死んでもおかしくない雰囲気もある）。

【物語の初速】
ブラック企業で働く姿が冒頭から13分以上描かれるため遅く感じるが、そこから一気にスピードアップ。主人公はドラマチックで男気溢れる行動を起こしていく。

ただし、あまりのスピードのせいで、事態の把握が追い付かないかもしれない。ヒューマンドラマと知っていれば泣ける可能性あり。

2話以降も出会いと別れの連続。助けた仲間もいつ死んでもおかしくない。ハッピーエンドの伏線はあるが、バッドエンドの方があり得そうで怖い。

【おすすめの人】
・ヒューマンドラマ作品が好きな人
・緊張感のある作品が好きな人

緊張感は常にある訳ではありませんが、全体的に明るい作品のはずなのに、いつ全滅してもおかしくない雰囲気があります。ゾンビが強くて容赦なく、舞台が日本であるため重火器で撃退する選択肢もない。

主人公が全力で100のことを叶えようとしているから明るい雰囲気があるが、主人公がいなければ絶望しかない。そんな作品。

2023夏の新作アニメ、ランキングまとめ

2023夏の新作アニメでストーリーやキャラの思考・行動に破綻がなく、魅力も十分にあるアニメは3つだけです。

• わたしの幸せな結婚
• Helck
• ゾン100～ゾンビになるまでにしたい100のこと～

わたしの幸せな結婚は破綻が一切なく、描写が不足している点もありません。完成度もおすすめもNo.1です。

Helckも破綻がない点では同等ですが、物語の中心であるはずの勇者の心象描写が少なく、本気で戦っている印象も受けないため、序盤の満足度は一歩劣ります。

ゾン100～ゾンビになるまでにしたい100のこと～は、あらすじから受ける印象と実際の内容が大幅に異なる点と、とある1人のモブキャラが簡単に「死」を受け入れていたため、わずかに違和感がありました（モブキャラまで破綻を防ぐのはコスパが悪いかもしれませんが、ほかの2作品は破綻がない又は破綻を感じさせない雰囲気作りをしている）。

よって、おすすめ第1位は「わたしの幸せな結婚」、第2位は「Helck」、第3位は「ゾン100～ゾンビになるまでにしたい100のこと～」です。

なお、破綻がないアニメはほかにもあるため紹介を続けますが、物語の面白さの核が不足しているため、簡単な紹介に止めます。

アンデッドガール・マーダーファルス（新作アニメのランキング第4位）

物語やキャラの思考・行動に破綻はない。主人公とヒロインの掛け合いが面白く、比喩表現が非常に巧み。

ただし、物語の主軸であるバトルと推理の完成度が今一つ。主人公がバトルを担当するが、淡々と敵を倒すため盛り上がらない。ヒロインが担当する推理は、わざわざ暴かなくても犯人を立証できる証拠が含まれている。

主人公とヒロインのコミカルかつ洒落を利かせた会話は非常に楽しいが、別行動時は会話の質が並に落ちる。

破綻はないため見ても損はないが、最優先で見るべきアニメでない。

AYAKA -あやか-（新作アニメのランキング第5位）

物語やキャラの思考・行動に大きな破綻はない。主人公の世話を焼く沙川尽義が良い意味でダメなイケメン。逆に主人公に世話を焼かれてしまうシーンが多く、でもここぞというときに頼れる兄貴。

序盤は短い描写の中で多くの情報を的確に伝えてくれるため、物語には入り込みやすい。各キャラも魅力的。

ただし、主人公が活躍しない。秘めた力はあるものの、序盤はまるで戦えないため、主人公に感情移入すると失速を感じてしまう。ほかのキャラは序盤から魅力全開なため、推しのイケメンを見つけてから視聴を開始するといいかもしれません。

AIの遺電子（新作アニメのランキング第6位）

物語やキャラの思考・行動に破綻はない。各ストーリーの完成度も非常に高い。どのストーリーでもゲスト人物を中心とした出会いと別れが丁寧に描かれており、確かな友情や愛情を感じ取れる。

ただし、主人公が全く活躍しない。ゲスト人物の短編集のような構成で、ゲストがゲストと紡ぐ物語であり、主人公は間接的に関与するだけ。

主人公にも目的があるが、各ストーリーでは進展がほとんど描かれず、主人公がいなくても成立してしまう物語。

後半は主人公中心の話になるかもしれないが、序盤3話切りの可能性が高い。各ストーリーの完成度が高いだけにもったいない。

新作アニメのランキング第7～9位

7位：おかしな転生

8位：好きな子がめがねを忘れた

9位：白聖女と黒牧師

「おかしな転生」は破綻だらけだが、主人公が転生アニメでは稀に見る常識人。お菓子作りの腕だけで転生先の世界の常識を変えれば覇権アニメになっていたかもしれない。チート魔法があり、お菓子より戦いメインであるため物語の質は高くないが、主人公がまともなので見ていて悪い気はしない。見たいアニメがない場合は候補の1つに。やはり主人公の魅力は大事。

「好きな子がめがねを忘れた」は主人公の思考・行動には破綻がない。ただし主人公には魅力がなく、魅力あるヒロインの思考と行動はちぐはぐ。日常を描く物語だけに、ある程度現実に近い行動を取るか、ちぐはぐでも違和感がない雰囲気作りをして欲しい。チートでモテモテの異世界転生の方が説得力がある。

「白聖女と黒牧師」は物語にもキャラの思考・行動にも破綻がない。破綻を感じさせない雰囲気作りをきちんとしている。が、物語の核がない。聖女は牧師の前でだけ自堕落なギャップが可愛いが、牧師は優しい以外の人間味が見当たらない。聖女の恋心が牧師に届く気配もまるでなく、ラブコメを楽しむでなければ日常を楽しむ作品ともいえない。

いずれも優先順位は高くないため、第1話から見たい場合はお金を掛けずに視聴しましょう。

2023夏・続編アニメおすすめランキング

新作アニメに続いて、続編アニメのおすすめを紹介します。

物語やキャラの思考・行動が破綻していない作品ほど上位としますが、続編アニメは前作が放送された時点で評価が固まっているため、順位と簡単な評価のみ紹介します。

呪術廻戦 懐玉・玉折／渋谷事変（続編アニメのランキング第1位）

物語やキャラの思考・行動に破綻一切なし。多くを語るまでもなく、極上の物語が待ち受けている。

彼女、お借りします3（続編アニメのランキング第2位）

物語やキャラの思考・行動に破綻一切なし。第3期で物語を自由に動かせる便利キャラが登場してしまったが、新キャラ自体は魅力的。既存のキャラも豊かな個性を維持したまま見事な立ち回りを見せている。

特に主人公がカッコよさを覚醒させている。第1期でもカッコいいシーンはあったが、次元が違う。溺れている想い人のピンチは少しの勇気があれば飛び込んで救えるが、第3期のピンチは想い人は安全な地上にいる上に救い方の正解がない。大きな勇気と覚悟が必要で、それを為してしまう主人公。惚れない方がおかしいくらいにカッコいい。

続編アニメのランキング第3位以下

• BLEACH 千年血戦篇
• 無職転生Ⅱ ～異世界行ったら本気だす～
• ホリミヤ -piece-
• スパイ教室 2nd season

「BLEACH 千年血戦篇」も多くを語るまでもまく極上の物語が待ち受けているが、シリーズが長くて追い続けることが多少困難であるため、第3位。もちろん物語やキャラに破綻なし。

「無職転生Ⅱ ～異世界行ったら本気だす～」は破綻がゼロではないが、地道な努力を経て力を身に付けていくので物語に「説得力」があり、それでいてチートに準ずる力はあるため「爽快感」もある。結果として多少の破綻は気にならない。2期は序盤が非常に暗くて爽快感が小さいが、中盤以降は味わえると期待できる。

「ホリミヤ -piece-」は青春ラブコメとしての完成度が抜群。主人公とヒロインの間に入り込む余地がないのに見ていて飽きない。サブキャラ同士の恋模様も魅力的。

「スパイ教室 2nd season」は破綻が一切なく、描写や物語の構成も非常に丁寧だが、主人公の活躍があまりに小さい。ほか7人の仲間と均等+αくらいしか活躍せず、しかも主人公たちの先生が毎回ボスを倒してしまう。先生を含めた仲間（家族）の絆がメインテーマであるため仕方ないが、やや主人公に感情移入しづらい。

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